白米に玄米の栄養を...

 よくぞ、わしの独り言を聞きにきてくださった。 あなたは、心のやさしい人じゃのう。 わしがどのようにして、ただの米工房を、発芽工房に仕立て上げたのか、それを聞いてもらおうかと思う。

最初はただの精米工場からスタート
 わしは、わしの親父から米工房を引き継ぎ、しばらくの間は精米業を営んでおった。 じゃが、目の前で毎日米を削っていて、とても悲しいというか、残念に思っておったことがあったのじゃ。

精米して、削って捨てている部分のほうが栄養価が高い
 言わなくてもわかっておるとは思うが、精米というは、玄米の外側を削って「胚乳」の部分だけにする課程、すなわち白米を作る作業のことじゃ。 削った外側は「糠」としてほとんど捨ててしまうのじゃが、ご存知のとおり糠の部分の方が栄養価が高いのじゃ。
 白米=胚乳はほとんどが炭水化物じゃ。炭水化物は三大栄養素の一種じゃから、白米に栄養がないわけでは決してない。 じゃが、現代の食生活においては意識していなくても炭水化物を食べることが出来てしまうから、純粋な炭水化物のみを栄養として摂取することにあまり意義はないのじゃ。
 糠の部分には、身体作りに必要なたんぱく質、身体の機能を円滑に保つビタミンやミネラルがものすごく豊富に含まれておるのじゃ。

美味しくなければ続かない
 糠のほうが栄養価が高いのじゃから、本来は糠こそ食べるべきなのじゃ。 なぜ、健康のためにはそのほうが良いとわかっていながらみんなが食べないかといえば、糠を食っても美味くないからじゃ。
 それと同じように、玄米食はどんなに栄養価が高かろうと、ふっくらつやつやした白米食にはかなわないのじゃ。
 毎日食べつづけるものなのじゃから、我慢しながら食べているようでは、かえって別の病気になりかねん。 そんなことから、玄米食は「玄米が好き」な一部の方には根強い人気があるが、白米を食べなれている多くの人には受け入れられなかったのじゃ。

そこで、白米を玄米に近づける努力を開始
 「栄養」より「美味しさ」を選んだ白米派の人たちにも、ご飯から炭水化物以外の栄養を取ってもらうためにはどうすれば良いかと悩んで、気が付いたことがあったのじゃ。
 それは、ビタミン、ミネラルは水に溶ける。 ということじゃ。
 玄米を水につけると、とうぜんビタミンミネラルはその水に溶ける。それを胚乳の部分に移すことが出来れば、すくなくともビタミンとミネラルが多い白米を食べてもらうことが出来る!と、いろいろ考えて作ったのが、胚芽ビタミン熟成米じゃ。 しかし、残念なことにわしの作品は市場には受け入れられなかったのじゃ。

コンセプトは 炊飯ジャーで炊ける美味しい健康米
 胚芽ビタミン成熟米という作品は、市場には受け入れられることはなかったが、開発過程の努力は決して無駄にはならなかったようじゃ。そのあたりの話は、別の機会にするが、それまで漠然としていたわしが目指すべき道が見えてきたのも、今思えばこの時期じゃった。
 農家が美味しくて栄養価の高い米を作るために日夜努力しておるように、わしも米屋ができる最大限の努力を米に注ごう。 誰にでも簡単に取り扱うことの出来る、「炊飯ジャーで炊ける美味しい健康米」を完成させてみよう。 とな。



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